
「在留カード番号」は、日本に滞在する外国人にとって身分を証明する大切な情報です。しかし、この番号がどこに記載されているのか、どのような意味を持つのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、在留カード番号の基本的な見方から、番号が変更されるケース、悪用のリスクと対策、番号の有効性を確認する方法まで、わかりやすく解説します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。


在留カード番号とは?
在留カード番号とは、日本に在留する外国人に対して、出入国在留管理庁が個別に割り当てる識別番号です。この番号は、それぞれの在留情報を正確かつ効率的に把握するために用いられます。
在留カード自体が、日本における公的な身分証明書として機能しています。16歳以上の方は、法律で常時携帯が義務付けられており、警察官や入国審査官から提示を求められた際には応じなければなりません。
1.在留カード番号の記載場所
在留カード番号は、カード表面の右上に記載されています。顔写真のすぐ上あたりに「RESIDENCE CARD NUMBER」と表記されており、その横に記載されている12桁の英数字が該当します。
雇用契約や行政手続きなどで、番号の提示を求められた際は、この部分を確認してください。また、カードには氏名、生年月日、在留資格、在留期間など、多くの重要な情報が記載されているため、それぞれの項目がどこにあるか、日頃から確認しておきましょう。
2.在留カード番号の構成
在留カード番号は、アルファベット2文字、数字8桁、アルファベット2文字を組み合わせた合計12桁で構成されています。たとえば、「AB12345678CD」のような形式です。
この12桁の番号は、個々の在留カードを識別するために割り振られています。この番号によって、出入国在留管理庁は在留者の情報を正確に管理しています。

在留カード番号が変更されるケース3つ
基本的に在留カード番号は変わりませんが、特定の状況下では新しい番号が発行されるケースがあります。ここからは、在留カード番号が変更される3つのケースについて解説します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.在留資格の変更
現在持っている在留資格から別の在留資格へ変更する際には、新しい在留カードが発行されます。たとえば、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」へ変更する場合、在留カード番号も新しくなります。
在留資格の変更は、活動内容が変わる際に必要な手続きです。手続きが完了して、新しい在留カードを受け取ったら、番号が変更されているか確認しましょう。
2.在留カードの再発行
在留カードを紛失したり、盗難に遭ったり、著しく汚損・毀損したりした場合には、再発行の手続きが必要です。再発行される在留カードには、新しい在留カード番号が採番されます。
また、紛失や盗難の場合は、悪用を防ぐためにもすみやかに警察に届け出て、その後、出入国在留管理庁で再発行申請を行ってください。
3.在留資格の永住許可
「技術・人文知識・国際業務」や「日本人の配偶者等」といった就労可能な在留資格から、「永住者」の在留資格へ変更が許可された場合も、新しい在留カードが交付されます。これに伴い、在留カード番号も新しいものに変わります。
永住許可は、在留活動や在留期間の制限がなくなる大きな変更点です。新しいカードを受け取ったら、番号も一新されている点を覚えておきましょう。
なお、外国人が日本の永住権を取得するための要件については、こちらの記事で解説しています。
関連記事:外国人が日本の永住権を取得するための要件は3つ|許可申請の方法や取得後の注意点を解説!

在留カード番号の悪用リスクと対策2つ
次は、在留カード番号の悪用リスクと対策について解説します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.偽造カードへの悪用
在留カード番号や氏名、在留資格などの情報が盗まれ、偽造カードの作成に悪用される可能性があります。偽造されたカードは、不法就労や携帯電話の不正契約、銀行口座の開設など、さまざまな犯罪に利用されかねません。
企業が偽造カードと知らずに外国人を雇用した場合、不法就労助長罪に問われる可能性もあり、社会全体に大きな影響をおよぼします。
なお、在留カードの偽造を確認する方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:在留カードの偽造を確認する方法は3つ|就労資格がない外国人を雇用するリスクもご紹介!
2.個人情報の不正利用
在留カードには、番号以外にも氏名、生年月日、住所、顔写真など、多くの個人情報が記載されています。これらの情報が漏れると、本人の知らないところで名義をかたられ、消費者金融での借金や不正な契約を結ばれるなどの「なりすまし」被害に遭うリスクがあります。
このため、在留カードの紛失や盗難には注意が必要です。さらに、カードそのものを他人に渡す行為も、きわめて危険であると認識してください。

在留カード番号の有効性を確認する方法
企業が外国人を雇用する際や、不動産の賃貸契約を結ぶ際など、提示された在留カードが本物かどうかを確認する義務があります。在留カード番号の有効性を確認する方法について解説します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.出入国在留管理庁の失効情報照会サイトの利用
出入国在留管理庁は、ウェブサイト上で「在留カード等番号失効情報照会」サービスを提供しています。このサイトにアクセスして、確認したい在留カード番号と有効期間を入力すれば、そのカードが失効していないかを確認できます。
しかし、サイトで確認できるのはあくまで「失効しているかどうか」です。実在する番号を悪用した偽造カードの可能性も否定できないため、必ずカード本体の偽造防止対策も併せて確認しましょう。
2.偽造防止対策の目視確認
在留カードには、複数の偽造防止技術が施されています。たとえば、カードを傾けると左端の色がピンクから緑に変化したり、「MOJ」というホログラムが3D的に動いたりします。
また、暗い場所でカードの裏から強い光を当てると「MOJMOJ…」という透かし文字が見える点も特徴です。これらのポイントを目視で確認すれば、偽造カードを見破れます。
3.在留カード等読取アプリケーションの活用
出入国在留管理庁は、在留カードのICチップ情報を読み取るためのスマートフォン向けアプリケーション「在留カード等読取アプリケーション」を提供しています。
このアプリを使えば、ICチップ内に記録されている氏名や在留資格、顔写真などの情報を読み取り、券面の記載内容と照合できます。これにより、カードが偽造・変造されていないかをより確実に確認が可能です。
参考:在留カード等読取アプリケーション サポートページ|出入国在留管理庁

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在留カード番号でよくある3つの質問
最後に、在留カード番号でよくある3つの質問について解説します。それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.在留カード番号はマイナンバーと同じですか?
在留カード番号とマイナンバー(個人番号)は、まったく別のものです。在留カード番号は、出入国在留管理庁が在留管理のために発行する12桁の番号です。
一方、マイナンバーは、日本の全住民(外国人を含む)に付与される12桁の番号で、社会保障や税、災害対策の分野で利用されます。両者を混同しないように注意してください。
質問2.アルバイト先に在留カードのコピーを提出しても大丈夫ですか?
アルバイト先が就労資格や在留期間を確認するために、在留カードの提示やコピーの提出が法律で認められています。しかし、提出する際は、利用目的が正当なものであるかを確認して、不必要に個人情報を渡さないようにしましょう。
このため、信頼できる雇用主かどうか、慎重に判断しなければなりません。
質問3.在留カードを紛失したら、どうすればいいですか?
在留カードを紛失したり、盗難に遭ったりした場合は、最寄りの警察署に遺失届または盗難届を提出してください。その後、届け出た日から14日以内に、居住している地域を管轄する地方出入国在留管理局へ行き、在留カードの再発行申請を行う必要があります。
悪用を防ぐためにも、迅速な対応が欠かせません。
なお、在留カードを紛失した場合の再交付申請期限については、こちらの記事で解説しています。
関連記事:在留カードを紛失した場合の再交付申請期限とは?常時携帯の必要性や再交付手続きをご紹介!

まとめ
この記事では、在留カード番号の基本から実践的な知識までを網羅的に解説しました。在留カード右上の12桁の番号は、日本での身分を証明する大切な情報です。
在留カードの番号は、在留資格の変更や再発行時に変わるため、常に最新の情報を把握しておいてください。また、紛失や盗難は偽造カードなどの犯罪に悪用される危険があるため、カードの管理は厳重に行いましょう。
また、外国人を雇用する企業や不動産を管理する方は、提示されたカードが出入国在留管理庁のサイトやアプリで有効なものかを確認する作業が欠かせません。
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