在留期間更新の申請は、今後の日本での生活や仕事に直結する大切な手続きです。しかし、申請から結果が出るまでの期間がわからず、現在の仕事や生活に影響が出るのではないかと不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、審査にかかる期間の目安や、時間がかかる主な原因、スムーズに手続きを進めるための3つのポイントを解説します。この記事を読めば、審査期間の見通しを立てられるようになり、安心して手続きを進められます。

在留期間更新の審査期間はどのくらい?

在留期間更新の審査にかかる期間は、個々のケースや申請する時期によって異なりますが、一般的な目安と現状についてご紹介します。

標準的な審査期間

出入国在留管理庁が公表する標準的な審査期間は、通常2週間〜1か月程度です。この期間は、申請書類に不備がなく、提出書類がすべて揃っている場合を想定しています。

長期間同じ企業に勤めているなど、申請内容に変更がないケースでは、比較的スムーズに手続きが進みやすくなります。しかし、あくまで目安であり、個別の状況によってはこれより長くなる可能性があるため、余裕をもって申請しましょう。

転職後の審査期間

在留期間更新を申請する際に、転職している場合は審査期間が長くなる可能性があります。新しい勤務先での活動内容や企業情報など、追加で確認すべき事項が多くなるためです。

期間は、一般的に1か月〜3か月程度の期間を要する場合があります。審査官が、新しい就労内容が在留資格の要件を満たしているかを慎重に審査するため、時間がかかると想定しておきましょう。

なお、特定技能外国人は転職できるかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:特定技能外国人は転職できるの?転職する要件や手続き、転職を防止するポイントを徹底解説!

審査期間が長期化する理由は4つ

在留期間更新の審査は、個々の申請内容や状況によっては標準処理期間よりも長くかかる場合があります。ここでは、審査が長期化する主な理由をご紹介します。

1.申請書類の不備や不足

必要書類が足りていなかったり、記載内容に誤りがあったりすると、出入国在留管理庁から追加書類の提出を求められます。これにより、審査が一時的に中断して、再開するまでに時間がかかる場合が多いです。

たとえば、雇用契約書や会社の決算報告書、納税証明書などの書類が不完全であったり、最新のものでなかったりするケースがよく見られます。申請時には、提出書類を丁寧に確認して、不備がないように準備が欠かせません。

2.転職後の職務内容の確認

転職後に在留期間更新を申請する場合、新しい勤務先での仕事内容が、現在の在留資格に合致しているかが厳しく審査されます。審査官は、提出された書類だけでなく、企業の事業内容や本人の職務内容を細かく確認するため、審査に多くの時間が必要です。

とくに、以前とは異なる業種へ転職している場合は、審査が長引く可能性が高まります。

3.出入国在留管理庁の繁忙期

年度末から年度初め(2月〜5月頃)にかけては、在留期間更新の申請が集中する時期です。この時期は、新年度を迎えるにあたり、多くの外国人が申請手続きを行うため、審査官の業務負担が増加します。

結果として、個々の申請に対する審査時間が長くなり、全体的に手続きの遅れにつながります。

なお、外国で働く日本人が増える理由については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:外国で働く日本人が増える理由は5つ|企業が労働力確保のために取り組むべき対策もご紹介!

4.申請者の経歴や素行に関する調査

審査の過程で、申請者の日本での活動状況や素行について、詳しく調査が行われる場合があります。これには、税金の納付状況や年金の加入状況、過去の在留資格での活動に問題がなかったかなどが含まれています。

これらの情報は、入国管理局が個別に確認を行うため、審査に通常よりも多くの時間が必要です。また、これらの問題が深刻な場合は、更新が不許可となる可能性もあります。

在留期間更新の審査をスムーズに進めるポイントは3つ

在留期間更新の審査をスムーズに進めるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、知っておくべきポイントを解説します。

1.余裕を持った申請時期の確認

在留期間更新の申請は、現在の在留期間が満了する3か月前から行えます。在留カードの有効期限ギリギリに申請すると、書類不備などがあった場合に対応する時間がなくなり、不法残留になってしまうリスクが高まります。

このため、余裕を持って在留期間満了日の3か月前になったら、すみやかに手続きを開始しましょう。

なお、いつから在留カードの更新ができるかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:在留カードの更新はいつからできる?更新の方法や期限が切れた場合の対象方法を徹底解説!

2.必要書類の事前確認と準備

審査をスムーズに進めるためには、申請に必要な書類を事前にすべて確認して、準備しておきましょう。必要書類は、在留資格の種類や個人の状況によって異なります。

出入国在留管理庁のウェブサイトで最新の情報を確認して、申請書や証明書類に不備がないようにしてください。また、転職後の申請では、追加書類が必要となるケースが多いため、念入りな確認が必要です。

3.専門家に相談する

手続きに不安がある場合や、書類準備に自信がない場合は、専門家である行政書士に相談する方法も1つの有効な方法です。行政書士は、在留期間更新に関する専門知識を持っているため、個々のケースに合わせた的確なアドバイスや、書類作成の代行を依頼できます。

これにより、書類不備による審査期間の長期化を防ぎ、安心して手続きを進められます。

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在留期間更新 審査期間でよくある3つの質問

在留期間更新 審査期間でよくある質問をご紹介します。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。

質問1.審査状況を確認できますか?

出入国在留管理庁は個別の審査状況について、電話での問い合わせには原則回答していません。審査が長引いている場合でも、追加書類の提出を求めるハガキが届いたり、電話があったりなど連絡がありますので、焦らずに待ちましょう。

また、インターネットや電話でリアルタイムの進捗を確認するシステムはないため、申請後は通知を待つ必要があります。

質問2.審査が長引く場合、会社に連絡は必要ですか?

在留期間が満了日を過ぎても審査中の場合は、その旨を会社に報告しましょう。出入国在留管理庁から交付される申請受理票や、在留カードの裏面に押される「在留期間更新許可申請中」のスタンプを会社に提示すれば、在留期間が更新手続き中であると証明できます。

これにより、会社側も安心して外国人従業員の在留状況を把握でき、不要な誤解や不安を解消できます。会社の担当者との連携を密にすれば、手続き進行もスムーズです。

質問3.審査中の在留期間はどうなりますか?

在留期間更新の申請が受理されると、たとえ在留期間満了日を過ぎても、審査が完了するまでの間は日本に滞在できます。これを「特例期間」と呼び、在留カードの裏面に「在留期間更新許可申請中」のスタンプが押されます。

この期間中は、通常の在留資格が認められますが、審査結果が不許可となった場合は、すみやかに日本を離れなければなりません。

まとめ

在留期間更新の審査期間は、通常2週間から1か月が目安ですが、転職後や繁忙期には3か月以上かかる場合もあります。審査をスムーズに進めるためには、申請期間に余裕を持ったり、書類の不備がないようにしたりするなど、事前の準備が欠かせません。

また、在留期間更新手続きに不安を感じる場合は、専門家や支援プラットフォームへの相談を検討してください。
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